
プライベートブランド(PB)のファッション・食品・ビューティーなどを展開する英国大手小売の「Marks&Spencer(マークス&スペンサー)」は、一部の牛乳ボトルに不可視 UV タグを導入すると発表。英国の小売店として初となる、リサイクル過程を追跡する取り組みを開始しました。
不可視UVタグとは、英国のリサイクル技術先進企業であるPolytag(ポリタグ)社が開発した技術です。UVタグが印字された牛乳ボトルを消費者がリサイクル施設で廃棄すると、設置されている専用スキャナーがタグを読み取ります。「Marks&Spencer」側は、ボトルがいつ、どこで、どれだけ消費者によってリサイクルされたのか、リアルタイムでデータを取得できるという仕組みです。

リサイクル施設に設置されている専用スキャナーによって
不可視UVタグはスキャンされ、データをリアルタイムで追跡ができる(Polytag社公式サイトより)
これにより、プラスチック包装のリサイクル実態を詳細に把握し、持続可能性目標に対する進捗の確認や、法規制への対応が可能となります。英国では、10 月から施行される包装の拡大生産者責任制度(Extended Producer Responsibility for packaging、EPR)に伴い、「Marks&Spencer」では約4,000万ポンド(約80億円)のリサイクル関連コストが見込まれています。不可視UVタグ活用によるデータ収集の精度向上は、こうしたコスト削減に貢献すると期待されています。
さらに同社では、Polytag社が取り組むプラスチックのリサイクルの推進を目的とした「Ecotrace Program(エコトレース・プログラム)」に、10万ポンド(約2,000万円)を投資。この投資について、同社のパッケージング責任者のMark Hitschmann(マーク・ヒッチマン)氏は、「顧客に信頼される持続可能な選択肢の提供を目指す」と述べています。
Polytag社は今後、「Waitrose(ウェイトローズ)」や「Co-op(コープ)」、「Aldi(アルディ)」といった英国内の小売と連携し、不可視UVタグの導入を拡大する予定といいます。
英Marks&Spencer 子ども服の1年間の品質保証制度を導入
「Marks&Spencer」では、子ども服を対象とした1年間の品質保証制度を導入しました。これは、同社が推進するサステナビリティ戦略「Plan A(プラン・エー)」の一環とされています。

「Marks&Spencer」が推進するサステナビリティ戦略「Plan A(プラン・エー)」の一環として
子ども服に対する1年間の品質保証制度が導入された
(Marks&Spencer公式サイトより)
この制度では、自社の基準を満たしていないと判断された場合、購入から1年以内に限定して全額返金に応じるというものです。製造工程による不具合や、生地・縫製など品質上の問題がある商品が対象となり、着用による摩耗や汚れ、紛失などは保証の対象外となります。
この取り組みは、同社が昨年導入した「100日以内の通学用制服の返品保証制度」を拡張したものと位置付けられています。現在では制服に限定せず、すべての子ども服に対し、1年間の品質保証制度が適用されています。背景にあるのは、同社が子供の成長に応じて裾やウエストの調節が可能なデザインの採用や、サステナビリティを意識したリサイクル繊維の活用など、“実用性と環境への配慮を両立した取り組み”を強化していることがあげられます。
同社のキッズウェアディレクターであるAlexandra Dimitriu(アレクサンドラ・ディミトリウ)氏は、「我々は、品質において常に業界をリードしている。お客様がより安心して購入できるよう、子ども服が長く使えることを保証し、子供が成長したあとも商品が“Another Life(次の命)”として活用できることを約束する」とコメント。自身も母親である立場から、この品質保証制度への取り組みの重要性を強調しています。
参照:
https://www.retailgazette.co.uk/blog/2025/07/ms–invisibleinvisible–uvuv–tags/tags/
https://polytag.io/articles/polytag-announces-industry-led-recycling-scheme-with-m-and-s-as-founding-partner/
https://fashionunited.uk/news/retail/marks-spencer-launches-one-year-guarantee-on-kidswear/2025072983061


