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TikTokで50億回再生! 話題のアクティブウェアブランド「Halara(ハララ)」がニューヨークで初のポップアップを開催

RINA Yoshikoshi
NYC在住ブランド、テクノロジー系ライター / コンサルタント
執筆者

 ニューヨーク現地より、小売×テック関連の旬なトピック・体験レポートをお届け。アメリカのコーヒーブレイク中に行われるカジュアルミーティング、”Coffee Talk”にちなんで、気軽にインプットいただけるレポートを定期配信していきます。

 Vol.21では、SNSで話題のアクティブウェアブランド「Halara(ハララ)」を紹介。

 ソーシャルメディアが普及、定着する中で、注目されるブランドのサイクルはますます早くなっています。先日、マンハッタンのソーホー地区でポップアップを開催したアクティブウェアブランドの「Halara」に立ち寄った際も、後になって「TikTok(ティックトック)」で話題となったブランドであることを知ったほどです。

 「Halara」は、2020年に香港の起業家であるJoyce Zhang(ジョイス・ジャン)氏によって設立。シンガポールとニューヨークに拠点を持つ、アクティブウェアブランドです。当初オンラインでスタートした同ブランドは、2021年から2022年にかけて、購買欲を刺激するハッシュタグ“TikTok made me buy it(TikTokで見て購入した)”で、一躍話題となりました。このブランドが展開する、スマートに着用ができるワンピース「Easy-Peasy dress(イージーピージードレス)」と称する商品の動画は、現在までに合計50億回以上も再生されています。

「Halara」公式オンラインストア

 

TikTokでは「Halara」の主力商品「Easy-Peasy dress」の動画が多数投稿されている

 

 そのようなSNSで話題のアクティブウェアブランドが、今年6月にマンハッタンのソーホーで初のポップアップストアをオープンすると耳にし、50億回超も再生されるほど話題のウェアが一体どのようなものなのか、実際に見に行ってみました。

 ポップアップストアは、ソーホーでも特に人通りが多いブロードウェイ沿いで開催。同じ通りには「Madewell(メイドウェル)」や「J.CREW Men’s(J.クルー・メンズ)」「ZARA(ザラ)」「PacSun(パックサン)」などが出店しており、非常に賑わいのある場所です。

 
多くの客でにぎわう店内の様子

 

マンハッタンのソーホー地区にポップアップストアをオープンした「Halara」入口(筆者撮影)

 

 ポップアップストアの開催期間は1週間ほどでしたが、手の込んだ内装というよりも、空いている店舗スペースに服が並べられているという印象。セルフィースポットは用意されていましたが、フィッティングルームも店舗同様に簡素な作りでした。店内に入ると、販売員からブランドについて知っているかと声をかけられ、フレンドリーな接客対応には好感が持てました。

「Easy-Peasy dress」を含む、商品展開の変遷

 

 筆者が訪れたのは平日の昼下がり。店内には他に10名程度の買い物客がおり、そのほとんどが複数のウェアを手にしていました。たまたまフィッティングエリアで居合わせた、30代~40代ほどの女性グループは、グループ内で代わる代わる試着していたようで、滑らかな肌触りのウェアを一様に大絶賛していたのを耳にしました。好みのウェアに出会って喜ぶような、人々のエモーションをかき立てることが出来るか否かということが、ブランドにとって重要だと改めて感じた瞬間です。

筆者が購入したテニススカート。
ECサイトではカラーバリエーションのほか、サイズ展開も豊富

 

 この日、筆者はテニススカートを購入。通常価格39.95ドル(約5,800円)のところ、ポップアップストアでは22.95ドル(約3,300円)と、約40%の割引価格で販売されていました。ポップアップストアでは、豊富に展開されるコレクションを見ることはできましたが、オンラインストアほどのカラーバリエーションは揃っておらず、ネイビーやホワイト、ブラックといった定番カラーのみに絞って展開されていたようです。ちなみに購入したテニススカートは、オンラインストアでは33色ものカラー展開があります。

 購入後、ウェアをまだ数回しか着用していないため最終的な評価はできかねますが、アメリカの大型ディスカウントスーパー「TARGET(ターゲット)」が展開するアクティブウェアブランド「All In Motion(オールインモーション)」と同価格帯であることから、着用や洗濯を繰り返すことで起こる縫い目のほつれや生地の伸びなどは懸念点です。比較的安価な製品は、耐久性が乏しいことがほとんどですので、あまり期待せずに着用してみたいと思います。

執筆者

  • RINA Yoshikoshi

    NYC在住ブランド、テクノロジー系ライター / コンサルタント

    NYを拠点にブランド、リテール、ウェルネス、D2CのCPGブランドの現地市場を調査。店舗で導入される最新テクノロジーや米国での先進事例なども研究。執筆活動、リソースを元にしたマーケティング&ビジネスコンサルティングやアドバイザリーも行う。
    関心: #テクノロジー #NFT #WEB3  #ウェルネス #未来の街作り