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Simon（サイモン）×Shopify（ショッピファイ）×LEAP（リープ）が提携！ D2Cブランドの実店舗進出を支援する新・小売プログラム始動
ショッピングモールやアウトレットなどの商業施設の開発・リースを行う米国最大級の不動産事業者であるSimon Property Group（サイモン・プロパティ・グループ）は、ともに業界をリードするトップ企業であるカナダ発の大手ECプラットフォーム「Shopify（ショッピファイ）」と、米国発のRaaSプラットフォーマー「Powered by LEAP（パワード・バイ・リープ）」との3社提携を発表。D2Cブランドの実店舗進出を包括的に支援する新プログラムを本格始動しました。
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Simon + Shopify + Leap」3社連携（Simonグループ公式サイトより）
この新たな提携プログラムを活用し、実店舗の新たな出店拡大を実現するブランドとして、ファインジュエリーブランドの「Ring Concierge（リングコンシェルジュ）」と、メンズアパレルブランドの「True Classic（トゥルークラッシック）」の2ブランドが現時点で報告されています。
「Ring Concierge」は、ニューヨーク・ブリーカーストリート沿いに「LEAP」が展開するクラスター一帯への出店をはじめ、Simonグループが保有するテキサス最大級のショッピングモール「The Galleria（ザ・ギャラリア）」や南フロリダの高級ショッピングモール「Boca Raton（ボカラトン）」など、主要都市に計5店舗を展開。すべての店舗において「LEAP」のサービスを活用し、実店舗を通じた収益拡大と新規顧客層の開拓に成功しています。
「Ring Concierge」ニューヨーク・Bleecker St.店の外観 -400 Bleecker St.（編集部撮影）
Simonグループでリース担当・副社長を務めるZach Beloff（ザック・ベロフ）氏は、以下のように述べています。
“実店舗は現代のオムニチャネル戦略の中核を成す。当社の調査では、EC専業ブランドが実店舗を開設すると、オンライン売上も平均27%増加し、30代女性を中心に新規顧客獲得率が45%上昇する”
今回発表された新ソリューションプログラムでは、Simon社が保有する全米196カ所、グローバル35カ所に点在する商業施設ネットワークを活用し、ブランドの出店候補地の選定から店舗設計、従業員トレーニング、在庫管理までをワンストップで支援するといいます。さらに、「Shopify」との提携により、オンライン在庫と実店舗在庫のリアルタイム同期が可能となるのが最大の特徴です。これにより、顧客はECサイトで事前に在庫を確認し、最寄りの実店舗で商品を受け取ることができるなど、より高い利便性を享受できるようになります。
一方、「LEAP」による店舗運営支援を活用することで、ブランド側は販売員の教育プログラムからPOP展示まで、D2Cブランドが不得意とする現場業務を一括して委託できます。これにより、「Ring Concierge」では、開店から3カ月で売場1坪（約3.3㎡）あたりの売上高が2,500ドル（約37万円）を突破し、ECサイト経由の予約来店が全体の62%を占めるという好循環が生まれたといいます。
Simonグループ公式サイトより
こうした新たな小売ソリューションについて、業界関係者からは「コロナ禍で空きテナントが増加した商業施設にとって、成長著しいEC企業の誘致は収益安定化の切り札となる」という声や、一方で「ブランド側は集客力のある立地を低リスクで確保できる」といった高評価の声が寄せられています。これにより、ブランドと不動産事業者双方のニーズを満たすサービスであると分析されています。
Simonグループは今後、体験型売り場のノウハウを応用し、バーチャル試着技術を導入した次世代店舗の開発にも乗り出す方針です。今回の例のように、デジタルネイティブブランドとリアル不動産の融合が、小売業界の新たな標準モデルとして定着しつつあります。
