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“英国のオンライン百貨店を目指す” 英ファストファッションBoohoo Group(ブーフーグループ)がマーケットプレイス型ビジネスへ転換

高嶋 一行|AILメディアパートナー
AIL編集部により一部編集
執筆者

 英国発・オンライン専門のファストファッションブランド「boohoo(ブーフー)」を展開するBoohoo Group(ブーフーグループ)は、同社をマーケットプレイス型ビジネスへ全面移行する再建計画を発表しました。この戦略の中心には、同社が2021年に買収し再建を進めてきた百貨店ブランド「Debenhams(ディベンハムズ)」があります。

「Debenhams」を軸としたビジネスモデルへの移行

 boohooグループによる買収後3年間で、「Debenhams」は収益性の高いオンライン百貨店へと変革されてきました。Boohooグループではこれを成功事例と位置づけ、グループ全体の再建モデルとする方針で、これに伴い、社名をDebenhams Group(ディベンハムズグループ)へと刷新しています。247年の歴史を誇る、英国一著名な老舗百貨店「Debenhams」の復活に成功したBoohooグループは、“英国のオンライン百貨店”を目指すと意気込みをみせています。

boohooグループによるオリジナルブランド(グループ公式サイトより)

 

 2025年2月期までの1年間の同グループ全体売上は、前年から16%減の12億2,000万ポンド(約2,280億円)となりました。特に、若年層向けブランドである「PrettyLittleThing(プリティリトルシング)」「Boohoo」「BoohooMan(ブーフー・マン)」の売上は21%減と苦戦。この状況を打開するため、同グループは従来のビジネスモデルからマーケットプレイス型へとシフトし、幅広いブランドや販売者を取り込む戦略を進めています。

新生Debenhams Groupの公式サイト

 

 また、経営人事にも大きな変化が見られます。「Asos(エイソス)」のパートナーブランド部門のトップを「Debenhams」の新規事業開発部門のトップに任命。また、「Debenhams」のCEOを、Boohooグループの最高責任者に昇進させるなど、経営の方向性を大きく転換する動きが進められています。

独自のBNPL(後払い)サービス「DebenhamsPay+」をローンチ

「DebenhamsPay+」の専用ページ(「Debenhams」公式オンラインサイトより)

 

 百貨店から現在はオンラインマーケットプレイスへと変革して展開している「Debenhams」は、顧客が購入代金を分割で支払える独自のクレジット決済サービス「DebenhamsPay+」を正式に開始しました。1月に実施された試験導入が好評だったことを受け、本格展開に至った新しい決済サービスです。

 利用者は、「月々の分割払い」もしくは、「90日間無利子の後払い」を利用することが可能です。支払い内容に関しても、「Debenhams」のウェブサイトや専用アプリで管理ができる仕組みとなっています。この決済サービスは今後、「Karen Millen(カレン・ミレン)」「Boohoo」「PrettyLittleThing」などグループ内の他ブランドへの展開が計画されています。

「DebenhamsPay+」による「分割払い」(左)と「90日間無利子の後払い」(右)サービス
(「DebenhamsPay+」専用ページより)

 

 最高経営責任者のDan Finley(ダン・フィンレイ)氏は、「DebenhamsPay+」は、顧客により多くの選択肢と自由を提供し、シームレスな買い物体験を実現するための重要なステップだ”とアピールしており、英国で広がる後払いのニーズに独自のサービスで対応しています。

 Boohooグループ改め、Debenhamsグループは今後、「Debenhams」の“オンライン百貨店”としての成功モデルを軸に、市場環境の変化にどのように対応しながら成長を遂げるのでしょうか。これから新たに新規加入するブランド戦略などにも注目していきたいと思います。


参照:
https://www.retailgazette.co.uk/blog/2025/03/boohoo-group-rebrands/ 
https://www.retailgazette.co.uk/blog/2025/03/boohoo-debenhams-frasers/
https://www.retailgazette.co.uk/blog/2025/03/debenhams-credit-service/