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eBay(イーベイ)がフリマアプリ「Depop(ディーポップ)」を1,890億円で買収 ファッションリセールを強化

高嶋 一行|AILメディアパートナー
AIL編集部により一部編集
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 グローバルオンラインプラットフォームのeBay(イーベイ)は、英国発のファッションを中心としたフリマアプリ「Depop(ディーポップ)」を、12億ドル(約1,890億円)でハンドメイドマーケットプレイス「Etsy(エッツィー)」から買収することで合意したと発表しました。今回の買収は、拡大を続ける中古ファッション市場において、Z世代へのリーチを強化するとともに、ファッションカテゴリーにおける競争力を高める狙いがあるとされています。


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 「Depop」はアクティブ購入者が約700万人、販売者は約300万人を抱え、ユーザーの約9割が34歳未満とされています。今回の買収では、「Depop」のブランドや文化は残しながら、「eBay」のインフラや決済基盤を活用することで、さらなる成長を目指すといいます。

 

「Depop」はInstagramのようにアイテムを投稿・閲覧し、売買できるプラットフォームとして
Z世代を中心に支持を集めている(「Depop」コーポレートサイトより)

 

 若年層のユーザーは、手頃な価格や個性、さらにはサステナビリティといった価値観を重視する傾向があります。こうした背景のもと、「Depop」はビジュアル重視のUIと、コミュニティ主導の仕組みを特徴とする“ソーシャルファースト”のプラットフォームとして定着しています。今回のeBayによる「Depop」の買収は、リコマース(循環型ビジネス)とソーシャル性の融合が今後の小売競争の重要な要素になることを示す動きとも言われています。

リセールは“個人経済”へ 「Depop」が米国で新キャンペーンを開始 

 フリマアプリの「Depop」は、米国で新たなブランドキャンペーン「Depoponomics(ディーポップノミクス)」を開始しました。キャンペーンでは、“リセール(再販)”を単なるサステナブルな選択とするのではなく、 “実用的な個人経済”として再定義することを目的としています。

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「Depop」の新キャンペーン「Depoponomics」では、
リセールを“個人の経済活動として捉えるコンセプトを表現している(「Depop」公式YouTubeより)

 

 今回のキャンペーン動画では、消費者が自らのスタイルを発信して収入を得るといった、日常生活を支える手段としてリセールを活用する姿を打ち出しています。キャンペーン動画は米国の映像監督であるDave Meyers(デイブ・マイヤーズ)氏が手掛け、米歌手のKelis(ケリス)氏が出演。Kelis氏は、この動画で着用したアイテムを販売するキュレーションショップを立ち上げ、関連コンテンツを通じて同キャンペーンのコンセプトを発信しています。

 


参照:
https://investors.etsy.com/news-events/press-releases/detail/217/ebay-to-acquire-depop-from-etsy
https://www.retailgazette.co.uk/blog/2026/02/ebay-buys-depop-from-etsy/
https://uk.fashionnetwork.com/news/Ebay-forecasts-upbeat-revenue-buys-depop-to-boost-fashion-presence,1808743.html
https://www.ebayinc.com/stories/news/ebay-to-acquire-depop-from-etsy/
https://fashionunited.uk/news/fashion/depop-launches-campaign-designed-to-reframe-resale-as-practical-personal-economy/2026021786334
https://news.depop.com/company-news/depop-launches-u-s-campaign-depoponomics-directed-by-dave-meyers-featuring/

執筆者

  • 高嶋 一行|KAZUYUKI TAKASHIMA

    Showcase Tokyo 代表・在英ライター|AILメディアパートナー

    ファッション専門学校卒業後、渡英。「ELEY KISHIMOTO(イーリー キシモト)」にてデザインアシストを経験。現在は英国を拠点に日本ブランドの海外セールスを行うエージェント「ShowcaseTokyo」を運営。東京ファッションウィーク参加ブランドなど、日本のデザイナーズブランドの海外進出や新規取引先開拓の支援を行っている。 パリファッションウィーク期間では年4回それぞれのシーズンに営業担当する日本ブランドと共に参加。バイヤー向けの展示会を開き、ヨーロッパを中心に海外のお店やバイヤーとの取引を進める。