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3兆円規模へ拡大する衣料・繊維リサイクル市場 循環型経済が成長を後押し

高嶋 一行|AILメディアパートナー
AIL編集部により一部編集
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 世界の衣料・繊維リサイクル市場の市場規模は、2024年に約136億ドル(約2兆1,000億円)と評価されており、今後、2031年には約202億ドル(約3兆円)まで拡大すると予測されています。さらに、同市場における年平均成長率(CAGR)は約5.9%と堅調な成長が見込まれています。


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 衣料・繊維リサイクル市場の仕組みは、衣類や靴、繊維製品を回収し、再利用や再資源化につなげることで、廃棄物の削減と資源の有効活用を実現するというものです。回収後は、リユース販売や工業用の拭き取り布(ウエス)への再利用、再生繊維への加工といった工程を経て、再び市場に循環されます。市場拡大の要因に、環境意識の高まりや企業のサステナビリティ推進の強化に加え、ブランドによる回収プログラムの導入や拡充、消費者の参加意識の向上が挙げられています。

 

衣料・繊維リサイクルの全体像。選別・仕分けを経て再資源化される(Google Geminiにて作成)

 

 特に、衣類や靴は廃棄量が多く、再利用や素材回収の重要分野と位置付けられています。リユースとリサイクルを組み合わせた循環型経済の浸透により、同市場は持続可能なファッションと限りある資源を効率的に循環させる仕組みを支える中核領域として成長を続けています。世界的にファストファッションへの関心が高まる中で、衣類リサイクルは廃棄物の削減や資源保全に寄与するだけでなく、環境配慮型のエコシステムを世界的に推進するうえで、重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

 


参照:
https://fashionunited.uk/news/business/global-apparel-textile-recycling-market-predicted-to-hit-20-2-billion-dollars-by-2031/2026010785588
https://finance.yahoo.com/news/global-clothing-textile-recycling-market-074500193.html?guce_referrer=aHR0cHM6Ly93d3cuZ29vZ2xlLmNvb&guccounter=2
https://www.precedenceresearch.com/textile-waste-management-market
https://www.persistencemarketresearch.com/market-research/europe-textile-recycling-market.asp

 

執筆者

  • 高嶋 一行|KAZUYUKI TAKASHIMA

    Showcase Tokyo 代表・在英ライター|AILメディアパートナー

    ファッション専門学校卒業後、渡英。「ELEY KISHIMOTO(イーリー キシモト)」にてデザインアシストを経験。現在は英国を拠点に日本ブランドの海外セールスを行うエージェント「ShowcaseTokyo」を運営。東京ファッションウィーク参加ブランドなど、日本のデザイナーズブランドの海外進出や新規取引先開拓の支援を行っている。 パリファッションウィーク期間では年4回それぞれのシーズンに営業担当する日本ブランドと共に参加。バイヤー向けの展示会を開き、ヨーロッパを中心に海外のお店やバイヤーとの取引を進める。