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ASOS(エイソス)やZARA(ザラ)も続々参入! ”未来のマーケットプレイス”TikTok Shopでライブコマースを活用する理由

高嶋 一行|Showcase Tokyo代表・在英ライター
AIL編集部により一部編集
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 ポップアップイベントや「£1 Million Club(100万ポンドクラブ)」という販売者支援などを行い、積極的にブランドや企業の誘致を進めている「TikTok Shop(ティックトックショップ)」。2024年8月、英国発ビューティーブランドの「P.Louise(Pルイス)」が、12時間で150万ポンド(約2億8,500万円)を「TikTok Shop」で売り上げ、英国のブランドによる最高売上記録を塗り替えました。

 

英国発ビューティーブランドの「P.Louise(Pルイス)」(公式オンラインサイトより)

 

 製品を販売するためにソーシャルメディアを有効活用すべく、英国発大手ファッションECモールの「ASOS(エイソス)」や「ZARA(ザラ)」、ファッション以外では英国発の創業200年を超える本・文具の大手小売チェーン「WHSmith(WHスミス)」といった、大手企業による「TikTok Shop」への参入が増えています。

 「ASOS」は今年3月に「TikTok Shop」に参入し、若年層の顧客と再び繋がり、売上を伸ばすことを目指しています。“「TikTok」は私たちの顧客がいる場所であり、「TikTok Shop」を活用することで彼らにリーチすることができる”と評価しています。同社は当初、「ASOS Design Collection(エイソス・デザインコレクション)」から85点を「TikTok」で販売し、インフルエンサーを起用して商品の宣伝を実施。売上の57%が新規顧客によるものだったと発表しています。

 一方、ライバルブランドである「ZARA」も「TikTok」の重要性に着目しており、ライブ配信のテストマーケティングを実施。2023年11月に「TikTok Shop」を立ち上げ、これまでに73万点の商品を販売し、現在はトップブランドとしてランクインしています。親会社であるInditex(インディテックス)は、「TikTok」での試みが中国で成功したことを受け、今後は本格的に英国や欧州、米国でも展開を開始すると発表しています。

「ZARA」(左)と「ASOS](右)の「TikTok Shop」公式アカウント

 

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執筆者

  • 高嶋 一行|KAZUYUKI TAKASHIMA

    Showcase Tokyo代表・在英ライター|AILメディアパートナー

    ファッション専門学校卒業後、渡英。「ELEY KISHIMOTO(イーリー キシモト)」にてデザインアシストを経験。現在は英国を拠点に日本ブランドの海外セールスを行うエージェント「ShowcaseTokyo」を運営。東京ファッションウィーク参加ブランドなど、日本のデザイナーズブランドの海外進出や新規取引先開拓の支援を行っている。 パリファッションウィーク期間では年4回それぞれのシーズンに営業担当する日本ブランドと共に参加。バイヤー向けの展示会を開き、ヨーロッパを中心に海外のお店やバイヤーとの取引を進める