Topics
Report

TARGET(ターゲット)に続き、小型店の出店を計画するWhole Foods Market(ホールフーズマーケット)【Coffee Talk from NYC Vol.17-2】

RINA Yoshikoshi
NYC在住ブランド、テクノロジー系ライター / コンサルタント
執筆者

 

 ニューヨーク現地より、小売×テック関連の旬なトピック・体験レポートをお届け。アメリカのコーヒーブレイク中に行われるカジュアルミーティング、”Coffee Talk”にちなんで、気軽にインプットいただけるレポートを定期配信していく。

 日本でもなじみのあるアメリカのスーパーマーケットといえば、オーガニックなどのヘルスコンシャスな商品を多く取り扱う「Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)」や、ユニークな自社製品のセレクションがSNSでバズを生む「Trader Joe’s(トレーダー・ジョーズ)」などがある。いずれも日本未上陸だが、日本の街中を歩いているとこの2つのスーパーマーケットが展開するトートバッグを持つ人をあちこちで見かけるほど、ブランドとして日本に浸透している。

 食品・グローサリー業界は一見ファッションとは無関係のように感じるが、筆者は以下の理由からその変化やトレンドに長年注目している。

 まず、自身のヘルス&ウェルネス、ウェルビーイングへの関心だけでなく、食はファッションブランドにとって縁の下の力持ちとなるパートナーであること。次に、“館”(商業施設)においては飲食業態が集客のきっかけを担うこと。最後に、ファッション感度の高い消費者は、ソーシャル、食、食生活への関心も高い傾向にあること。これらの観点から、定期的に食品・グローサリー業界のリサーチをしている。また昨今は、ファッションブランドと食品ブランドとのコラボレーションも珍しくはない。激戦市場である食品・グローサリー業界には、ファッション・アパレル業界にも活かせるビジネスアイデアが満載なのだ。

Whole Foods Market」の新業態、「ホールフーズマーケット・デイリーショップ」

 今年3月、「Whole Foods Market」は、新鮮で高品質な商品に簡単にアクセスできる利便性の提供を目的とした新たな小型店舗フォーマットの出店を計画していると発表した。

 「Whole Foods Market Daily Shop(ホールフーズマーケット・デイリーショップ)」と呼ばれる小型店の第一号店は、ニューヨーク・マンハッタンのアッパーイーストサイド地区に2024年後半に出店される予定だ。その後は、他エリアへの出店計画もあるという。同小型店は、通常店舗の平均面積(40,000sqft)の約3分の1以下(7,000~ 14,000sqft)の規模で、密集した大都市圏に出店される。

 

これより先はメルマガ会員限定記事です

すでに「AIL会員」アカウントをお持ちの方は「メルマガ会員」登録は不要です。
「AIL会員」ログイン後、記事全文を閲覧いただけます。

執筆者

  • RINA Yoshikoshi

    NYC在住ブランド、テクノロジー系ライター / コンサルタント

    NYを拠点にブランド、リテール、ウェルネス、D2CのCPGブランドの現地市場を調査。店舗で導入される最新テクノロジーや米国での先進事例なども研究。執筆活動、リソースを元にしたマーケティング&ビジネスコンサルティングやアドバイザリーも行う。
    関心: #テクノロジー #NFT #WEB3  #ウェルネス #未来の街作り