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2024年春・初夏 気温上昇とともにニーズが集中した4月【スタイルクリップ|フラッシュレポート】

山中 健|Takeru Yamanaka
株式会社アパレルウェブ コンサルティングファーム主席研究員、apparel-web.com編集長
執筆者

 

 株式会社アパレルウェブが月別にEC売れ筋情報をお届けする「スタイルクリップ」フラッシュレポート。2024年5月のレポートでは、春の実売期(4月1日~4月28日)における、カジュアル&コンテンポラリーブランドのEC売上データから、トップス・ワンピース・スカートの動向を読み解きたいと思います。

 

左から、カシュクールワンピ、シアー・チュニックブラウス、チェックシャツ&ショーツ

売上の中心はオーセンティック、トレンド牽引はボヘミアン調

 春の訪れが遅く、なかなか気温が上がらない日が続いた3月でしたが、桜の開花に合わせるかのように、下旬になると気温が上昇。4月に入ると、一気に初夏のムードが広がりました。そうした影響か、トップスにニーズが集中。トップスに関連するキーワードでは「Tシャツ」が上位を占めています。デザイン動向で見ると、「クルーネックT」「ポケットT」「レギュラーカラーシャツ」といった、定番アイテムが伸びしているようです。

■トップス出現率ベスト10

※出現率=売上データでのキーワードの出現数/全体の売上点数

 

 ワンピースでは、長らく主流だった「キャミワンピ」が大きく後退。春先に長袖トップスとのレイヤードで人気を集めるなど、需要が前倒しとなり、その反動が起きたのかもしれません。盛夏シーズンに巻き返しを見せるのか注目です。

 2024年秋冬の先行トレンドの一つに、モードなドレープディテールがあげられていますが、リアルマーケットでは、それとは異なる表現の生地遊びが見られます。「カシュクール」や「ティアードワンピ」のような、生地を重ねる・捻る・アシンメトリーにする、といったボヘミアン調に仕上げたアイテムに人気が出ています。

■ワンピース・スカート出現率ベスト10

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執筆者

  • 山中 健|Takeru Yamanaka

    株式会社アパレルウェブ コンサルティングファーム主席研究員、apparel-web.com編集長

    大手百貨店、外資系ブランドメーカー、大手経営コンサルタント会社を経て、コンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、雑貨などのライフスタイル、百貨店、SCなど、幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にapparel-web.com編集長就任。