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Meta Connect 2023:Meta最新戦略 メタバースとAI事業拡大の二軸で業績拡大を図る【編集部厳選:週間ホットトピック】

ケルビン・アウ
AILメディアパートナー
執筆者

小売、EC、マーケティング、テック、Web3カテゴリーを中心に、今週注目を浴びた国内外の最旬情報をお届け。

カテゴリー:テック、Web3、AI

 米Metaは9月27日に開発者向けのカンファレンス「Meta Connect 2023」を開催し、同社の経営戦略の概要及び新サービスを発表しました。同社は長年VR(拡張現実)やメタバースをコア事業として推進してきましたが、現状としては、世界的にVR、メタバースともにマスアダプション(誰もが使うような一般的な普及)のフレーズに入ったとはいい難いです。

 「Meta Connect 2023」での注目ポイントは、同社が引き続きVRやメタバース事業を継続しながらも、生成AI技術に経営資源を重点的に投入し、AI技術を同社傘下のSNSプラットフォーム、マーケティングツール、広告サービスに全面的に導入するということです。

 実際に同社では、昨年から独自のAIレコメンド機能を「Facebook」「Instagram」の両広告サービスに活用し、広告事業の収益の大幅改善に成功。直近の株価が史上最高値に追いつく勢いをみせています。

 

 
「Meta Connect 2023」ハイライト動画(Engadget公式YouTubeアカウントより)

 

Meta社の株価推移(Yahoo Finance 9月29日時点)

 

 VRとメタバースに関して同社は「メインストリーム(主流)向け」と位置付け、MR(複合現実)対応のヘッドセットとして「Quest 3(クエストスリー)」を発表。従来製品である「Quest」の仕様がVR(拡張現実)向けであったのに対し、最新の「Quest 3」はMR(複合現実)向けで、500種類以上のゲームやアプリケーションに対応した高性能仕様かつ7万円台から入手できるといいます(*注)。

 「Quest 3」は、競合のAppleが開発している50万円超えのMRヘッドセット「Vision Pro(ビジョンプロ)」と比較すると、当然ながら性能、仕様、ブランド力では劣るものの、ライトユーザーの新規獲得という点においては特に価格面で優位性があります。


(*注)AR・VR・MRの違いについて
AR=Augmented Reality(拡張現実)
VR=Virtual Reality(仮想現実)
MR=Mixed Reality(複合現実)
いずれの技術も一般的に視界を覆う専用ゴーグルを用いる。「AR」では、現実世界の情報に重ね合わせる形で、デジタル情報が表示される。「VR」では、没入型のゴーグルを用い、完全にデジタル映像の世界に入り込む。一方で、「MR」では、現実世界と仮想世界を複合・融合させ、リアルタイムで影響し合う空間を体験できる。「AR」と「MR」の違いとしては、「MR」では現実世界の形状(部屋の形やテーブルの位置)などをデバイスが正確に把握し、それらにデジタル映像をぴったりと重ね合わせ、かつユーザーの動きに合わせて拡大・縮小・回転などができる点。MRでは現実世界に”あたかも本当に存在する”かのように仮想映像を体験できる。
(参考:https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NBO/17/microsoft0419/p5/

 

Meta社製「Quest 3」(「Meta Quest」公式YouTubeアカウントより)

 

 
「Quest 3」の紹介動画(「Meta Quest」公式YouTubeアカウントより)

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