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Shopifyがコマース特化型AI「Shopify Magic」とAIコマースアシスタント「Sidekick」を発表【編集部厳選:週間ホットトピック】
小売、EC、マーケティング、テック、Web3カテゴリーを中心に、今週注目を浴びた国内外の最旬情報をお届け。
カテゴリー:EC、AI
ECプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」は、2023年7月27日に「Shopify」の機能アップデート発表イベント「Shopify editions Summer ’23」を開催。数多くの新機能が発表された中で注目を浴びた生成系AIを導入したサービス「Shopify Magic(ショッピファイマジック)」を解説していきます。「Shopify Magic」とは、「Shopify」を利用したECサイトの運営やグロースに特化したAIサービスの総称です。
「Shopify Magic」の利用イメージ(Shopify公式ブログより)
「Shopify Magic」の紹介動画
同社は、「Shopify」を利用しているマーチャントのデータなどを活用し、独自の大規模言語モデルを構築。執筆時点(7月27日)の新機能としては、ブログ記事作成、商品情報の文章作成、Eメール作成などの機能がローンチされ、ECサイトの関連業務だけではなく、カスタマーサービスにおいても利用可能です。
さらに、8月には「Shopify Magic」の技術を基盤に開発した、EC業務に特化した会話型AIコマースアシスタント「Sidekick(サイドキック)」のベータ版をリリース予定です。同サービスを利用することで、例えば「クリスマス向けに、商品に割引率を設定する方法」「メルマガキャンペーンの設定方法」などといった利用方法を、FAQにアクセスすることなく教えてくれるといいます。また、「Sidekick」を通してECサイトのデザインを変えることができる機能も一部試験的に導入されているそうです。
「Shopify」創業者兼CEOのTobias Lütke氏が「Sidekick」を解説(公式サイトより)
「Sidekick」の利用イメージ(公式サイトより)
昨今すでに、ChatGPTを活用した会話型のレコメンド機能などのサービス事例はちらほら登場していますが、ECサイトの運営の効率化に特化した本格的なサービスはまだ少ないです。EC運営業務への生成系AIサービス導入においては、人間がすべき業務とAIに任せることが可能な業務区別はもちろん、導入することによって、総合的にいかに企業として価値を最大化できるかを判断することが、各社の共通の課題となるのではないでしょうか。