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2024年冬実売 暖冬でもカジュアルアウターが動く【スタイルクリップ|フラッシュレポート】
株式会社アパレルウェブが月別にEC売れ筋情報をお届けする「スタイルクリップ」フラッシュレポート。2024年1月のレポートでは、2023年の冬実売シーズンである12月4日~12月31日のEC売上データから、どのようなアイテムが売れ筋となったのかをレポートします。
暖冬傾向が続き、大手小売業などの防寒物の不振が報じられた期間ですが、ECではどのような動きがあったのでしょうか。今季はリアルマーケットのボリュームゾーンにあるカジュアルとコンテンポラリー系ブランドの売れ筋を分析したいと思います。まずはアイテム関連のビッグワードから見ていきます。
左から、ミドルコート、ミリタリーダウンジャケット、メタリックダウンジャケット
対象ブランドのEC売上では「コート」「ブルゾン」に伸び
対象ブランドで最も出現率が多かったアイテム関連キーワードは「ニット」ですが、前年より減少しました。その一方で「スウェット」「パンツ」「ワンピース」「シャツ」「スカート」などが好調、アウターの「コート」「ブルゾン」も前年を超えています。もともとアウターのような高単価品は実店舗での購買が多くECは敬遠される傾向にありました。しかし、パンデミックによる急速なECシフトで、消費者の行動が変化。パンデミック以前のような日常が戻りつつある今シーズンでは、ECでアウターの購買をするケースが増えたようです。
■アイテムキーワード出現率ベスト10
※出現率=売上データでのキーワードの出現数/全体の売上点数
ジャンルを問わずユーティリティなアウターが売れ筋に
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執筆者
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山中 健|Takeru Yamanaka
株式会社アパレルウェブ コンサルティングファーム主席研究員、apparel-web.com編集長
大手百貨店、外資系ブランドメーカー、大手経営コンサルタント会社を経て、コンサルタントとして独立。アパレル業界を中心に、雑貨などのライフスタイル、百貨店、SCなど、幅広い業態に対しマーケティングやMD、リテール、海外進出のコンサルティングを手掛ける。トレンド分析、市場調査、戦略策定などのマクロなテーマから、個店支援、研修などの現場へのブレイクダウンまで様々なテーマのコンサルティングに対応可能。また、欧米、アジア、国内のコレクション取材やファッションマーケット調査を数多く行っており、国内外のファッションビジネスの動向を語ることができる貴重な存在として注目されている。2009年にアパレルウェブコンサルティングファーム主席研究員、2011年にapparel-web.com編集長就任。