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「TikTok」が英国で新しいショッピング機能「Trendy Beat」をテスト、自社物販事業の可能性を模索【編集部厳選:週間ホットトピック】

ケルビン・アウ
AILメディアパートナー
執筆者

今週注目を浴びた、小売、EC、マーケティング、テック、Web3カテゴリーの国内外の最旬情報をお届けします。

カテゴリー:SNS、EC

   SNSであり、短編動画共有プラットフォームでもある「TikTok(ティックトック)」が、英国市場向けにアプリ内ショッピング機能「Trendy Beat(トレンディビート)」の試験運用を実施していることが分かりました。同機能の運営や物流面のサポートに関しては、親会社であるByteDance Technology(バイトダンステクノロジー)傘下の子会社が担当するといいます。

 

Yahoo Finance公式チャンネルより

 

 実は「TikTok」の欧米市場向けEC事業の展開を遡ると、2022年11月時点で、米国と英国ですでにショッピング機能「TikTok Shop (ティックトック ショップ)」を試験的に実施しています。しかし、当時は「TikTok」側から特定のブランドを招待し、限られた商品のみの展開でした。

 今回「Trendy Beat」は、一般企業を誘致するだけでなく「TikTok」のプライベートブランドも投入する予定だといいます。また、商品ラインアップは、洋服から生活用品まで拡充する予定です。「Trendy Beat」を試金石として、自社物販事業のポテンシャルを模索することも「Trendy Beat」を実施する狙いだといえるでしょう。

 

「Trendy Beat」のイメージ

 

 また、ユーザー体験における新しい取り組みとしては、「Trendy Beat」内に表示される短編動画をクリックすることで、表示されている商品をそのまま購入できる機能が挙げられます。

 ちなみに「SHEIN」は2023年6月22日に「AcceleraSHEIN(アクセレラ シーイン)」という、自社のマーケットプレイス「SHEIN Marketplace(シーイン マーケットプレイス)」に出店する中小・零細規模のブランド向けの育成プログラムを発表しました。今後3年間で1万社を目標に、人材育成からマーケティングノウハウの研修、物流インフラの整備といった支援を実施する予定だといいます。

 今後「TikTok」にとっては、欧米市場のシェアを巡り「SHEIN(シーイン)」や「Temu(ティームー)」といった中国発の大手EC企業とどのような差別化を図ることができるかが、近々で直面する課題の1つとなるでしょう。


参照:
https://techcrunch.com/2023/06/22/tiktok-challenge-amazon-shein-with-new-e-commerce-initiative/
https://news.yahoo.co.jp/articles/cee0f81eb8ff91e109a20ca05a97da7723613d51