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【第4回|前編】 苦境に抗う米D2C、サブスクリプション業界。2023年はリワードプログラムと店舗戦略が鍵!  ーWEB限定|緊急インフレ特集「ニューノーマル2.0」に備えよ!

AIL編集部
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 緊急インフレ特集の最終回を迎える第4回は、米国の消費者の生活の支えとなっているディスカウントストア業界の厳しい現状、低迷するD2C、サブスクリプション、レンタル業態の窮策について解説していきます。まとめでは、混迷する現況から脱出するための糸口を探るべく、リワードプログラムと店舗戦略の連携について、AIL編集部独自の見解をお届けします。


第1回 Amazon、Uberのビジネスモデルより進化している「美団」知ってますか?(前編後編
第2回 再販ビジネスもターゲット顧客や用途別に多様化「リセール2.0の世界」(前編後編
第3回  欧州では「修理サービス」がトレンド! サステナブル文脈を生かして顧客基盤を拡大(前編後編
第4回 苦境に抗う米D2C、サブスクリプション業界。2023年はリワードプログラムと店舗戦略が鍵! (前編後編


サプライチェーン混乱で在庫リスクが悪化、ディスカウントストアが苦渋の値上げを実施

 米国市場におけるディスカウントストア業態は2018年頃から成長し、パンデミックに後押しされる形で市場拡大が加速してきました。さらに、インフレーションが拡大した2021年からは消費者の生活を支える欠かせない存在となっています。

 ところが、米国で年末商戦が本格化する10月末、歴史的なインフレの影響により、特にグローサリー関連の物価が昨年の8月から13.5%も上昇。やむを得ず食品や日用品を値上げせざるを得ないディスカウントストアが急増しています。このような状況では、特に低所得者層を中心に、生活に必要不可欠な食品や日用品への支出が優先され、衣料品への支出は著しく減少します。そのためアパレル業界では在庫過多が進み、経営をこれまでにないほど圧迫させています。そして、アパレル各社で割引率を引き上げるタイミングを例年より前倒ししている状況が発生しています。

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